Greetingご挨拶

会長 井上 寛之

第12回定時総会・懇親会 会長挨拶

 長かったマスク着用の生活も3月13日からマスク着用は個人の判断となり、 5月8日からは新型コロナも5類に移行し、コロナ前の日常生活を取り戻すのに4年もかかりましたが、 その間、ロシア・ウクライナ情勢の影響で物価が高騰し、社会・経済情勢は大きく変化しております。
 閉塞感のある世の中に、2ケ月前、大変喜ばしいニュースが日本中を駆け巡りました。 侍ジャパンが栗山監督指揮のもと、WBCの決勝で最強軍団アメリカに勝利し、 実に14年振りに3回目の世界一に輝きました。
3月9日からの2週間、日本のスター選手らの活躍で、野球ファンでもない人までがテレビに夢中になり、 毎日、心躍る日々が続き、日本中が笑顔になっていました。

 昨年のサッカーもそうですが、今回の日本選手団の活躍をみると選手一丸になって、 目標に向かうと大きな壁も乗り越えられること、また、感動と勇気をいただきましたので、 その空気にあやかって、ビルメン業界の発展のため、皆様と一丸になって、 何事にも積極果敢に取り組んでいかなければならないと考えています。
 そこで通年事業の成功はもとより、当面の大きな課題は、全国的に人手不足が深刻となっています。 コロナの収束が見え始めていることから、コロナ後の消費拡大をうまく成長に結びつけていかなければなりません。  昨年の秋以降、物価上昇が続いている現状において、政府からの要請もありますが、 社員の給与やアルバイトの時給を引き上げる動きが活発化しています。賃金を上げれば利益は減るが、人員を確保しないと業務が回らないため、 どの業種とも、背に腹は代えられない状況だと思います。

 また、外国人の入国時の規制緩和で、徐々にインバウンド需要が回復傾向にありますが、 宿泊業界やタクシー業界もコロナの影響でベテランの職員が退職し、従業員や乗務員が不足しています。
物流業界では、来年4月からトラックドライバーの時間外労働の規制が強化されることから、 ドライバー不足による輸送量の減少が懸念され、「2024年問題」と呼ばれています。
 さらに、我々に関係する「技能実習制度」は30年続きましたが、廃止するニュースもあり、 また、昨年の円安の影響で、賃金の低い日本に来る出稼ぎ外国人が少なく、外国人を確保するにも一苦労といった現状を考えると、 なかなか大きな壁が立ち塞がっています。

 これから人口減少傾向に向かっている社会への対応もありますが、齋藤知事さんを始め、自治体の皆さんからのご支援をいただきながら、 全国協会と連携し、会員の皆様とタッグを組んで、この難局を乗り越えていかなければなりません。

 そこで、2025年に大阪・関西万博が開催に向けて、齋藤知事さんが頑張っておられますが、 我々のビルメン業界も「安全・安心・清潔」をモットーに、国内外の方々に兵庫のサービスを提供し、 どんどん仕事を増やしていかなければならないと考えています。
 これからは、持続可能な開発目標であるSDGsに取り組むとともに、我々の業界も社会経済活動を支える最も重要な社会基盤となっていることは、 諸先輩方や関係の産業界、或いは官公庁等の多大なご支援によるものと感謝をしています。

 今後も我々の業界が発展していくためには、会員企業の従業員の資質や技術の向上に努め、 社会基盤の原動力として、当協会は、益々重要な役割を果たさなければなりませんので、 ここにおられるご来賓の皆様と会員の皆様の更なるご支援・ご協力をよろしくお願いします。

 最後になりますが、会員企業の皆様の益々のご繁栄と本日お集まりの皆様のご健勝、ご多幸、ご活躍を祈念申し上げ、私の挨拶とさせていただきます。


令和5年5月24日